エクステリアの工事業者の選び方|確認すべきポイントと注意点
エクステリアとは家の庭や門周りにある外構のことです。
エクステリアも住宅と同じように、新築時には設計と施工を行います。また経年劣化によって、メンテナンスやリフォーム工事も必要です。
エクステリア工事を行おうと考えた時に、最初にすることはエクステリアの工事業者選びとなります。大きな資産である家の「顔」ともいえるエクステリア工事において、業者選びは非常に重要です。
この記事では、信頼できる優良業者を選ぶポイントと注意点について解説します。
目次
1.エクステリアの工事業者選びは問い合わせ・資料請求から
エクステリア工事業者を選ぶためには、まずは電話やメールで問い合わせをして、資料請求をします。初めから1社にしぼらず、複数の工事業者に資料請求をして比較することは、業者選びのためにも重要です。
エクステリア工事業者選びが難しい理由は、テレビCMや派手な広告を出している業者が少ないためといえます。多くのエクステリア工事業者は広告を出さなくても仕事に困らない状態にあります。
エクステリア工事業者が仕事に困らない理由は、家作りや建物リフォームの際には、予め特定のエクステリア工事業者が指定されていることが一般的であるためです。
あるいは、家を建てた住宅メーカーが特定のエクステリア工事業者を顧客に紹介することが多いためともいえます。
住宅メーカーとのつながりができれば、エクステリア工事業者は仕事に困りにくくなります。
住宅メーカーとエクステリア工事業者のつながりがある場合、住宅メーカーが手数料を受取り、その金額はエクステリアの工事代金に上乗せされることがほとんどです。
最初から指定されていたり、住宅メーカーから紹介されたりする業者は、住宅メーカーの子会社であることが少なくありません。
顧客の立場で考えると、手数料分の金額を払うことは余分な出費です。優良な業者に直接依頼すれば、費用相場に沿った適正価格で工事を請け負ってくれます。
2.エクステリアの工事見積もり複数の業者に依頼して比較する
資料請求したら、工事内容や施工事例などをじっくりと比較検討します。その中で気に入った業者のうち数社に見積もりを依頼しましょう。
問い合わせや見積もりの際は、面倒でもできれば電話することをおすすめします。電話の方が、業者の雰囲気や顧客対応がより伝わるためです。問い合わせのために連絡しただけなのに、すぐに契約の話を始めるような業者は警戒しましょう。
見積もりを比較検討する際に確認すべき点は、業者に自分の希望がヒアリングされ、きちんと見積もり内容に反映されているかということです。
安いという理由だけで業者を選んでしまうと、完成した時に希望と全く異なるエクステリアとなる可能性が高まります。
業者ごとの見積もりを見るうちに、おのずと大体の相場感がつかめます。自分の要望が組み込まれたデザイン案の中から、最も低価格の業者を選べば、納得のいく価格で希望通りのエクステリア工事が実現できるでしょう。
3.エクステリアの工事業者選びで確認すべきポイント
エクステリアの工事業者を選ぶ際には、複数ある候補の中から、見積もり額や見積もり内容をしっかりと見極めることが重要です。
見極める際には、業者の信頼感やデザインセンス、金額面など、さまざまなポイントを確認する必要があります。どのような点を確認すべきか、ポイントごとに詳しく解説するため、エクステリアの工事業者選びの参考にしてください。
3-1.担当者の営業態度や信頼できるか
エクステリアの工事業者は、知識や経験豊富な外構のプロです。顧客の立場に立ち、顧客の満足度を高めるために、プロとして最大限の努力をすることが求められます。
顧客が素人であると知ってから、横柄な態度を取るような業者は選択肢から外した方が良いでしょう。横柄であることももちろんですが、不自然に丁寧な業者にも注意してください。
どのような態度でも、どこか違和感をある場合、契約しないことをおすすめします。
エクステリア工事業者が顧客の相談に対して適切な助言をすることは、プロとして当然です。顧客の要望を頭ごなしに否定し、業者の好みや都合を押しつけるような業者は信頼するに足りません。
顧客のエクステリアがどのような状況かも確認せず、見積額を提示して値引き交渉をしてくるような業者にも注意が必要です。優良業者であれば、まずは顧客から丁寧に状況や要望をヒアリングし、そこから希望に沿ったプランを提案します。
また、資料やホームページの内容がずさんな業者も信頼度は低いといえるでしょう。
3-2.これまでの施工実績
エクステリアの工事業者を選ぶ際には、名前を聞いたことがある、会社の規模が大きいなどの理由で選んでしまいがちです。しかし、優良業者である判断には、会社の指名度や規模だけではなく、腕の良い職人を多く抱えていることが重要視されます。
工事業者選びの際には、必ず過去の施工実績を確認するようにしましょう。工事経験数の豊富さはもちろん、依頼したい工事内容の工事実績における評価もしっかりとチェックします。
外構業者にはデザインから施工まで自社で行う業者もいれば、デザインのみ自社で施工は下請けに回す業者など形態はさまざまです。また、エクステリアは造園工事や門周り、カーポート工事など多くの専門分野に分かれます。
業者によっては得意分野以外の知識が不足しているケースもあるため、注意しましょう。
得意な分野があること自体は悪いことではありませんが、エクステリア全般を依頼する際の業者選びにおいては、トータルで見てレベルの高い業者を選ぶ必要があります。
3-3.デザイナーの在籍状況
優良なエクステリアの工事業者には、顧客が持つ希望を形にするための、深い知識を持った担当者や腕の良い職人が在籍していることが不可欠です。しかし、エクステリアに必要な要素は技術だけではありません。
エクステリアは使い勝手や耐久性も重要ですが、それ以上に見栄えが重視されます。そのため、デザインセンスがあることが良い業者の条件となるでしょう。優秀なデザイナーが在籍していることも、工事業者を選ぶ際のポイントです。
施工事例をよく見て、自分のイメージに近いデザインができる業者を選ぶことが、理想のエクステリアを完成させる近道となります。
センスの良いデザイナーであれば、どのような外構デザインでも複数の提案ができるでしょう。顧客の胸中で明確となっていないイメージですら上手くまとめられるデザイナーを選ぶことがおすすめです。
自分の考えるスタイルとは異なる施工事例を持つ業者でも、センスを感じられるデザイナーが在籍していれば、一度問い合わせてみても良いでしょう。
3-4.業者のデザインセンスが目的に沿ったものであるか
エクステリア工事業者から提案されたデザイン案に、自分の求める要素が含まれていることは大前提です。しかし、あれもこれもと欲張り過ぎると、使い勝手も悪く、外観的にも見栄えの悪いものとなってしまいます。
エクステリアに求められることは、デザイン性の高さに加えて、実用性と安全性があることです。見た目が美しくても使い勝手が悪く、危険を伴うようでは意味がありません。
優良な業者であれば、要望の中から過剰な点を排除し、安全面にも配慮したデザインに仕上げてくれます。逆にいえば、たとえ顧客の希望するデザインに問題があったとしても、その点を指摘してくれる業者であれば、安心できるでしょう。
また、機能性や安全面などを満たした素晴らしいデザインであっても、予算を大幅に超えてしまうようでは、目的に沿っているとはいえません。顧客の提示した予算を超える不必要な工事を勧めてくる業者は避けた方が良いでしょう。
3-5.工事期間がどの程度になるか
エクステリアの工事を見積る際は、工事の開始・終了時期、全工程にかかる期間を必ず確認しましょう。さらにどのような工事をするか、各工程についての詳しい説明があるかどうかも見てください。
工事期間が長期にわたるようであれば、近隣に騒音等で迷惑をかけることもあるため、挨拶や配慮が欠かせません。足場を組み、カーポートが使用できない場合は、その間駐車場を借りる必要もあります。
工程期間がおおよそでもわかれば、安心して状況への対処が可能です。
3-6.工事後の保証やアフターフォロー
エクステリア工事は、完成したらそれで終わりというわけではありません。メンテナンスが必須となります。
経年劣化を防ぐために行うメンテナンス等の他に、工事に不備があってメンテナンスをしなければならないケースもあるでしょう。
その場合に保証期間が設定されていなければ、たとえ業者の手抜きや不手際による不備であっても、工事代金全額を請求されることがあります。
保証がついていれば、その保証範囲内で無償、もしくは割引価格でメンテナンスをしてもらえます。そのため、見積もりの際に保証について確認しておくことは重要です。
事前にどのような工事が保証内に該当するかについてもしっかりと確認しておきましょう。
エクステリアの管理はその家に住み続ける限り長く続きます。エクステリア工事業者を選ぶ際は、安さだけでなく長くつき合える誠実な業者を選びましょう。
3-7.見積もりに金額の明細が明記されているか
その業者が信頼できる優良業者であるかどうかは、見積書を見ても判断できます。見積書に金額の明細が明記されていれば、優良業者である可能性が高いといえるでしょう。
項目が細かいほど、工事内容に対する支払い金額が明確です。
工事一式や諸経費といった項目名でまとめてしまい、内容をきちんと説明できない業者は信用できません。
信用できない業者の見積書は、工事範囲・工事内容・必要な部品など、詳細が不明瞭です。そのため、見積書を見ても、その工事において本当に自分の要望が反映されているのか判断ができません。
見積書がずさんな業者を選んだ場合、自分の希望が全く入っていない可能性もあります。追加工事となれば、高額な料金を請求されることもあるため注意してください。
信頼できる業者は工事内容が異なる複数パターンの見積書を出してくれる傾向があります。もちろん全ての見積書に明細が記載されています。
4.エクステリアの工事業者選びにおける注意点
ここまでは、優良工事業者選びのために確認すべきポイントを解説しました。エクステリア工事を成功させるためには、優良工事業者選びのポイントに加えて、悪質業者を選ばないためのポイントをおさえることも重要です。
悪質なエクステリア工事業者を見抜く際の注意点と、もしポイントを見逃すとどのような結果となるかについて詳しく説明します。
4-1.工事費用の安さに飛びつかない
エクステリアの工事費用は安くても10数万円程度かかり、100万円を超えることもあります。そのため、少しでも安く工事を行いたいと考える人も少なくありません。
特に最初に高額な見積もりを提示されて、その後大幅な値引きをされた結果、他社より安くなったというような業者には、心が動いてしまうこともあるでしょう。
しかし、エクステリア工事の価値は、単純に金額だけで量れるものではありません。デザインセンスや、工事を実現させる知識・技術力、アフターサービスなども含めて比較検討する必要があります。
工事費用の安さだけに飛びつき、工事内容や保証内容を確認しないまま契約してしまうと、後悔する可能性が高まるでしょう。
安価な資材を使用された結果、デザインや機能面で不満が残るだけではなく、安全面でも不安なものとなります。さらに、修理を行う際の保証も受けられず、高額な費用を支払わなければならない可能性もあります。
知識のない顧客に対して、丁寧な説明をすることなく安さだけを強調して契約に持ち込もうとする業者は少なからず存在します。工事費用が安すぎる場合は注意しておきましょう。
4-2.見積もり時に現地調査のない業者は怪しい
見積もり前は、必ず業者に工事現場である自宅の庭や門周りを計測してもらいましょう。現地調査をせず、設計図などの資料のみを参考に見積もりを出す業者は避けた方が賢明です。
現地調査では、設計図だけではわからない点を知ることができます。隣地との距離や、日照条件、道路状況など、さまざまな要素を確認することが重要です。もし資料と異なる点があれば、プロの視点から説明があるでしょう。
顧客に対して誠意がない業者の場合は、面倒であるなどといった理由で、現地調査を省略する傾向にあります。たとえ足を運んでも、簡単に見るだけで終わらせようとすることがほとんどです。
誠意のない業者を選んでしまうと、現場状況と資料との相違が原因で、工事の際にトラブルが起こる可能性もあります。
また要望通りのエクステリアとならなかったり、工事後に追加費用を請求されたりといったトラブルも見られます。誠意がない業者の場合、工事に対する保証はないことがほとんどであるため、注意しましょう。
5.可能なら工事業者に関する口コミ情報も精査する
ここまでで解説した注意点を理解したとしても、それだけで工事業者を選ぶことは困難です。
納得がいくエクステリア工事を行うために、自分自身の目で情報を確認することは非常に重要です。
しかし工事業者の発信する情報は、どれも自社技術の高さを語り、美しい施工事例の写真ばかりが並んでいて、素人が実績の良し悪しを判断することは難しいといえるでしょう。
自分で判断することが難しい場合、頼りになるものは、実際にその工事業者でエクステリア工事を行った経験者の口コミや体験談です。
国土交通省の調査によると、リフォームの施行者に関する情報収集方法について、「以前からつきあいのあった業者」の次に多かった答えが「知人からの紹介」
です。
上記のデータから、工事業者は経験者からの声が重視され、特に口コミが圧倒的な影響力を持っていることがわかります。
工事業者を選ぶ時は、できる限りその工事業者に関する口コミを調べ、精査することが重要です。その際、良い口コミも悪い口コミも完全に鵜呑みにはせず、自分の希望する工事内容を考慮し、適合するか判断しましょう。
6.製造から施工までを一貫している業者なら費用を抑えられる
コスト面を考慮してエクステリア工事業者を選ぶ場合に重視するポイントが、製造から施工までを一貫している業者であるかといった点です。
デザインや設計、エクステリア用品制作など、全ての工程を一括で依頼できる業者であると、大幅にコストを抑えられます。
全てを一括で依頼できる業者を選ぶと、中間マージンが工事費用に上乗せされることはありません。中間マージンとは、仲介手数料や紹介料のことをいいます。
最初に工事を依頼された業者が、他社を下請けとして紹介することで、顧客から手数料を受け取る仕組みです。本来であれば、下請け業者が最初に工事を依頼された業者に手数料を支払いますが、実際には顧客が支払う工事代金に上乗せされています。
全ての工程を自社で行う業者であれば、この中間マージンが発生せず、結果としてコストを安く抑えることが可能です。
まとめ
エクステリア工事業者を選ぶ際は、必ず複数の業者に問い合わせ、見積もりを取るようにしてください。エクステリア工事業者を選ぶ基準としては、デザインから施工まで一貫して行い、なおかつデザイン力がある業者を選ぶと良いでしょう。
また、保証やアフターフォローがしっかりしていることや、見積もりの際に現地調査をしっかり行っていること、見積もりに金額の詳細が記載されていることも確認してください。可能であれば、周囲の人やネットにおける口コミ評価が高い業者を選びましょう。
ここで紹介したポイントをもとに優良工事業者を選び、理想通りのエクステリア工事を行ってください。
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