冬場のウッドデッキや庭を飾る花04
冬花壇を色鮮やかにするストック
今回も前回に引き続き、冬場のウッドデッキや庭を飾る花を紹介していきます。先ずお勧めしたいのはストックです。
ストックはとても香りの良い花で、開花する時期が長いことでも知られています。アブラナ科の属の一つ、アラセイトウ属に属する約50種類(一部を除く)の総称をストックと呼ぶのが一般的です。比較的、手間のかからない花として知られガーデニング初心者にも育てやすいのが特徴の一つです。南ヨーロッパを主な原産地とする多年草ですが、日本では夏の暑さに負けてしまうため一年草として扱われています。草丈は20~80㎝程度で、10~4月という花の少ない時期に、色鮮やかに冬花壇を飾ってくれる花として重宝されます。花色が豊かなのでどの色をどの場所に配置するかなどの他の花との色合わせを楽しめるのも魅力の一つでしょう。
耐寒性は高いですが、極寒となると生育に支障が出ます。強い寒さが続くと葉や花が傷んでしまい開花が鈍ります。また、春になって暖かくなっても回復しないケースもあるので注意してください。
高耐性で縁起の良いハボタン
ハボタンは観賞植物の中でも珍しい品種で、キャベツの仲間である非結球性ケールから改良されたと考えられています。夏に種をまくと、寒くなる冬から春にかけて葉が色付くため観賞植物として人気を得ました。原産地はヨーロッパで、日本には江戸時代に食用の野菜として伝来しましたが、第二次世界大戦後から盛んに品種改良が行われるようになり、観賞用の植物として進化を続け、現在ではさまざまなカタチや色の種類が流通しています。ハボタンは大きく分けて3系統に分類されています。葉っぱの丸みが印象的な「丸葉系」、葉の緑がウェーブしている「ちりめん系」、葉に深い切れ込みがある「さんご系」です。「丸葉系」は「東京丸葉系」と「大阪丸葉系」の2つに分類されます。「東京丸葉系」は江戸時代から育成が始まったとされています。見た目はキャベツに似ており、夏の暑さや冬の寒さに強いため栽培しやすいという特徴を持ちます。そんな東京丸葉系とちりめん系を掛け合わせてできたのが大阪丸葉系です。戦後に育成が盛んになった系統で、色鮮やかで葉緑にウェーブがあるなど親となる両方の系統の特徴を引き継いでいます。
今回と前回のコラムで紹介した4種類の他にも、まだまだ冬に強い草花はあります。どんな庭にしたいかなどを想像しながら、冬のウッドデッキや庭が寂しい印象にならないよう、お気に入りの草花で飾ってください。
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