ウッドデッキスロープ設置のメリットと注意点|費用目安や勾配についても紹介
ウッドデッキにスロープをつけて、階段を使用せずに昇降できる外構デザインを希望する方が少なくありません。ペットの犬や高齢者、車椅子を使用する方が身近にいるなら、ウッドデッキを安全に利用するために設置するのがおすすめです。
スロープは、ウッドデッキを安全で使いやすくする効果がある一方、幅や勾配など設計上の注意点もあります。一般に追加費用もかかるので、予算を立てて設置を検討しましょう。
この記事では、ウッドデッキのメリット・注意点や費用について紹介します。ウッドデッキの設置やリフォームを計画している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.ウッドデッキのスロープとは

ウッドデッキは、住宅の外構部分に自宅とつなげる形で設置する木造の床です。ウッドデッキに庭や玄関から出入りできるようにするため、スロープを設定するケースがしばしばあります。
スロープを設置すると、高齢者や体が不自由な方も、安全にウッドデッキに上がることができます。また、犬などのペットの出入りも楽になるでしょう。
スロープは後付けも可能ですが、ウッドデッキの施工の際に一緒に設置してしまった方が自宅全体の調和の取れた外観に仕上がります。新築・外構リフォームの際に設置を検討してみるとよいでしょう。
2.ウッドデッキにスロープをつけるメリット

ウッドデッキにスロープを設置するメリットは、大きく分けて次の4点です。
- バリアフリーで高齢者、体が不自由な方に優しいウッドデッキになる
- 犬などペットと共に利用するうえでも便利
- 自分が歳を取っても暮らしやすい家になる
- オートバイや自転車を入れる方にも便利
それぞれのメリットを重視するなら、ぜひスロープの設置を検討しましょう。
2-1.バリアフリーで高齢者、体が不自由な方に優しいウッドデッキになる
バリアフリーな住宅にするために、しばしばウッドデッキにスロープを設置します。スロープがあれば、階段の昇り降りが辛い高齢者でも少ない負担でウッドデッキに上がれます。手すりを設置すれば、安全性も高まるでしょう。
また、体が不自由な方もウッドデッキにアクセスしやすくなります。特に車いすで生活する方の場合は、ウッドデッキを利用するうえでスロープが欠かせません。また、乳幼児がいる家族もベビーカーのままウッドデッキに上がれるようになるため、スロープがあると便利です。
2-2.犬などペットと共に利用するうえでも便利
犬など外に連れ出すペットがいる場合も、スロープがあったほうがよいでしょう。犬のサイズや性格にもよりますが、階段を嫌がる犬は意外に少なくありません。
また、犬が若いうちは問題なくとも、歳を取ると転倒やケガの原因となります。スロープがあれば、ペットと一緒にウッドデッキから庭に出るとき、逆に玄関からウッドデッキに上がるときなどに便利です。
MINOの記事では、ウッドデッキの使い方についてさらに詳しく紹介しています。合わせて参考にして、ウッドデッキを取り入れた外構デザインを検討してみてください。
2-3.自分が歳を取っても暮らしやすい家になる
自分が歳を取ったときのことを考えると、やはりスロープを設置するのがおすすめです。高齢者・体が不自由な方が家族にいない、さらにペットもいないとなると、スロープの設置を見送る方が少なくありません。
しかし、購入した自宅は長期にわたって住み続けることになります。自分が将来歳を取った時、ケガをした時などのことを考えて、スロープを設置しておくのがおすすめです。
2-4.オートバイや自転車を入れる方にも便利
オートバイや自転車を室内に入れやすくするために、スロープを設置する方もいます。オートバイ・自転車を趣味とする方の中には、ウッドデッキを経由して室内に保管したり、ウッドデッキと接続した倉庫に収納したりする方も少なくありません。
また、普段はガレージに入れていても、メンテナンスや点検の目的で室内に持ち込む場合もあります。そのようなときにスロープがついていると、ウッドデッキへの持ち運びが楽です。もし、室内に持ち込む可能性がある場合には、ウッドデッキと居室内への入口を広くとり、段差をなくすよう工夫するとさらに便利でしょう。
3.ウッドデッキにスロープをつけるときの注意点・ポイント

ウッドデッキにスロープを設置する場合には、次のような点に注意が必要です。
- 一定のスペースを確保する必要がある
- 幅と勾配に注意する
- DIYでの設置は上級者でない限りおすすめしない
- 外構全体の調和を考えてデザインする
- スロープの施工事例を確認した上で検討するのがおすすめ
施工事例を参考にしながら、施工業者や建築士と相談して、デザイン性・機能性を両立したスロープを設置しましょう。
3-1.一定のスペースを確保する必要がある
ウッドデッキは、一般に階段で地面と接続するより広いスペースを必要とします。庭・玄関のスペースが限られている場合は、スロープに必要なスペースを確保して外構をデザインしましょう。
新築・リフォームでウッドデッキを設置する際に、スロープと共に外構をデザインしてもらうのがおすすめです。後付けしようとしても、スペースが足りずにスロープを設置できない恐れがあります。
3-2.幅と勾配に注意する
スロープの幅や勾配には、細心の注意を払い、可能な限り広く、ゆるやかな勾配のスロープを設置しましょう。スロープの幅が狭すぎると、車いす・ベビーカーが通れず本来の機能を果たさない恐れがあります。また、勾配がきつすぎるスロープの昇降は、危険を伴います。
車いすで利用する前提の場合は、最低限の幅員が800mm、ゆとりを持たせるなら900mm以上は確保するのが理想です。また、勾配は1/12(12m進むと1m高くなる勾配)以下にするのが望ましいといえます。
3-3.DIYでの設置は上級者でない限りおすすめしない
スロープの設置は、個人がDIYで行うには難易度の高い施工になるので、よほどの上級者でない限りおすすめしません。
安全で機能的なスロープを設置するためには、高度な設計技術と施工技術が要求されます。長期間使用し続けるためには、人や器材が繰り返し昇降しても壊れない強度も必要です。
生半可な経験や知識で設置すると、深刻な破損や事故の原因となる恐れもあります。基本的にはスロープのデザイン・設置はプロに任せるのがおすすめです。
3-4.外構全体の調和を考えてデザインする
スロープは外構において大がかりな設備となるため、設置すると目立ちます。庭や自宅の外観、ウッドデッキなどとの調和も考えてデザインしましょう。基本的には、ウッドデッキと同じ色調・素材で設置するのがおすすめです。また、自宅を調和のとれた外観にするためにも、ウッドデッキと同時にスロープ設置を検討するのが得策といえます。
3-5.スロープの施工事例を確認した上で検討するのがおすすめ

機能的で調和の取れたスロープを検討するためには、実際の施工事例を見ながら検討していくのがおすすめです。専門家でない限り、スロープのデザインについて考える機会はそうそうないでしょう。
そのため、機能性・安全性に加えて調和のとれたスロープを検討するのは困難です。実際の設置状況を参考にした方が、自宅に合ったウッドデッキとスロープを考えやすいでしょう。
以下の記事では、MINOのウッドデッキ素材「彩木」を活用したスロープ付きウッドデッキのリフォームを紹介しています。合わせて参考にしてみてください。
4.ウッドデッキスロープで使用できる素材
スロープに使用する素材は、「天然木」と「樹脂・人工木」の2種類に大別されます。いずれも見た目や質感、耐久性、メンテナンス性が異なるため、設置場所や既存デッキとの調和を考えて選ぶことが大切です。
4-1.天然木
天然木は、樹木から切り出した木材をそのまま使用し、木の風合いや質感を生かした温かみのある仕上がりが特徴です。
なかでもスロープには、硬くて耐久性の高い「ハードウッド」が主に使われます。代表的なものに以下の樹種があります。
- ウリン:耐久性・耐水性が高いが加工しにくい
- イペ:虫に強く高級感があるが価格が高い
- オーストラリアサイプレス:節のある自然な見た目で加工性に優れるが、反りや割れが出やすい
天然木は経年による色変化も楽しめますが、定期的なメンテナンスが必要です。既存のウッドデッキとの素材や色味の相性、設置環境による耐久性の違いなどもあるため、まずは専門業者に相談すると安心です。
4-2.樹脂・人工木
樹脂や木粉を原料にした人工木は、天然木の質感を再現しつつ、腐食やシロアリ被害に強いのが特徴です。大きく以下3種類のタイプに分かれます。
- 木粉と樹脂を混ぜて成形したタイプ:天然木に近い質感で人気ですが、木粉の比率が高いと腐食のリスクが高まります。
- 樹脂のみで成形したタイプ:腐食に非常に強い反面、直射日光下では表面温度が上がりやすく、熱くなりやすい点に注意が必要です。
- 木粉やメーカー独自素材を用いたタイプ:耐久性や見た目を改良した高機能タイプで、それぞれ特徴や強みがあります。
樹脂・人工木はメンテナンスの手間を抑えつつ、長期間美しい状態を保ちやすいメリットがあります。MINOであつかう「彩木」も、スロープにおすすめの樹脂・人工木素材です。
参考:ウッドデッキ・バルコニーの販売・施工専門会社【MINO株式会社】
5.スロープ設置業者を選ぶポイント
ウッドデッキのスロープ設置には、安全性や耐久性を確保するためにも、DIYより専門業者への依頼がおすすめです。素材の選定から勾配設計、施工精度まで専門的な知識と経験が必要になるため、信頼できる業者を選びましょう。ここでは、業者選びの際に確認しておきたいポイントを紹介します。
5-1.ウッドデッキスロープに関する実績の豊富さ
ウッドデッキ施工の実績が豊富な業者は、スロープ設置にも高いノウハウを持っています。
特に、木材や人工木の加工に慣れている職人が多いなら、仕上がりの精度が高く、デザインや機能面での要望にも柔軟に対応してくれます。
施工事例をチェックすることで、傾斜のデザインや手すりの取り付け方など、具体的な完成イメージを掴むこともできます。
ただし、同じ会社でも職人によって技術に差が出る場合があるため、口コミや評判もあわせて確認しておきましょう。
5-2.アフターフォローがあるかどうか
屋外に設置するスロープは、風雨や紫外線による経年劣化が避けられません。特に天然木を使用する場合には保証期間が短いこともあります。このため、アフターフォロー体制が整っているかを事前に確認しておきたいものです。
施工後の点検や修理対応に対応できる業者であれば、万が一スロープに不具合があった場合にも安心して相談できます。
アフターフォローが丁寧で、修理コストが明確な業者を選ぶことで、スロープの品質を長く保てます。
5-3.問い合わせ・見積もり時などに丁寧な説明があるか
信頼できる業者ほど、施主に対して見積もりや施工内容を明確に説明してくれます。
問い合わせをした際や見積もりの提出時に、費用の差が生じる理由や、素材ごとの特徴、メンテナンス方法などを丁寧に教えてもらえるかが判断のポイントです。
特に、見積もりを複数社で比較検討する際には、価格だけでなく説明の分かりやすさや対応の丁寧さにも注目しましょう。
問い合わせ時に不明点を相談しやすい業者ほど、施工後も安心して長く付き合えるパートナーとなります。
6.ウッドデッキスロープの費用・工期の目安

ウッドデッキに設置するスロープの費用や工期は、施工規模や難易度によって大きく異なります。費用は、シンプルで小規模なものでも10万円はかかります。大規模なものでは100万円程度をみておいた方がよいでしょう。
工期については、スロープ単体で施工する場合で5~7日程度がひとつの目安です。ウッドデッキ本体と同時進行すれば、スロープ自体の施工にかかる日数は少なく済むでしょう。
7.ウッドデッキにスロープをつけるならMINOを見てみよう

ウッドデッキにスロープを設置すれば、高齢者や身体が不自由な方がいても、安全にウッドデッキを利用できます。また、ペットがいる方、自転車・バイクなどで乗り入れる方にとっても便利です。スロープをDIYで設置するのは難しいので、専門家に相談して、機能的かつ安全で外観の調和が取れたスロープをデザインしてもらいましょう。
MINOでは、スロープにもおすすめのウッドデッキ素材「彩木」を取り扱っています。また、そのほかにも手すりをはじめとしたバリアフリー素材も扱っています。新築や外構のバリアフリー化やリフォームを検討している方は、ぜひWebサイトを訪れて、色合いや素材選びの参考にしてください。
MINOのWebサイトへはこちら。
「MINOのWebサイト」
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