ウッドデッキ付きカーポートのメリット・デメリットを詳しく解説
都会の住宅地では狭い土地が多く、住宅と駐車場だけでスペースがいっぱいとなるケースは少なくありません。そのような場合に、限られたスペースを有効活用できる手段のひとつがウッドデッキ付きカーポートです。
ウッドデッキ付きカーポートには、駐車場上部の空間を活用できること以外にも多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
当記事では、ウッドデッキ付きカーポートとはどのようなものかという説明から、ウッドデッキ付きカーポートを設置することによるメリットとデメリット、実際に工事をする際の注意点までを詳しく解説します。
目次
1.ウッドデッキ付きカーポートとは?
ウッドデッキとは、住宅の庭などに設置する木製のテラスのことを指します。カーポートの屋根部分をウッドデッキとして活用したものが「ウッドデッキ付きカーポート」です。
住宅の構造や土地の形状、敷地面積の広さなどの設置条件によって、ウッドデッキ付きカーポートには様々なタイプがあります。
〇住宅の地下に相当する部分にカーポートがある場合
住宅が道路から一段高い場所に建てられ、カーポートが住宅より低い位置に作られている場合、カーポートの真上にウッドデッキを設置することが可能です。カーポートの屋根部分に設けられたウッドデッキは、アウトドアリビングとして利用することもできます。
〇住宅の2階にウッドデッキがある場合
2階に設置したウッドデッキの下の空間をカーポートとして利用するケースもあります。狭い土地でも庭代わりとなるウッドデッキが、カーポートの屋根となります。ウッドデッキの高さを工夫すれば外部からの視線を遮断でき、完全なプライベート空間を演出できます。
2.ウッドデッキ付きカーポートのメリット・デメリット
ウッドデッキ付きカーポートを設置すると、通常のカーポートやウッドデッキでは得られないメリットが期待できます。しかし、ウッドデッキ付きカーポートにはデメリットもあるため、設置する際はメリットとデメリットの両方を考慮しなければなりません。
ここからは、ウッドデッキ付きカーポートを設置することによるメリットとデメリットを2点ずつ紹介します。
2-1.メリット①車を風雨から守ることができる
ウッドデッキ付きカーポートを設置する一番のメリットは、駐車場に屋根ができることで、大切な愛車を雨風から守れることです。車は風雨にさらされることで、ボディの塗装が汚れたりタイヤのゴム部分が傷ついたりする恐れがあります。カーポートの屋根があれば、そうした自然の脅威による愛車の劣化を防ぐことが可能です。
さらに、ウッドデッキ付きカーポートを設置すれば、愛車が夏場の強烈な直射日光を浴びにくくなります。紫外線による劣化防止だけでなく、車内が高温となることも抑えられます。
2-2.メリット②バルコニーとして空間を広く活用できる
ウッドデッキ付きカーポートのふたつ目のメリットは、あいている空間を有効活用できる点です。特に複数台の車を所有している場合、ウッドデッキ付きカーポートを設置することによって、ウッドデッキ部分に広々とした空間を確保できます。車2台分の駐車場の上にウッドデッキ付きカーポートを作れば10畳ほどのスペースとなり、様々な用途での利用が考えられます。
以下は、ウッドデッキ付きカーポートの空間活用の例です。
- 布団カバーなどの大きな洗濯物も干せる物干し場
- お茶会やバーベキューなどを開くアウトドアリビング
- ブランコなどの遊具を置いた子どもの遊び場
- 愛犬のドッグラン
- ガーデニングや家庭菜園
- ゴルフなどの練習場
- 露天風呂の設置
- 隣家や道路からの目隠し
ウッドデッキ付きカーポートは強度や耐久性があるため、遊び道具やアウトドア用品を設置することも可能です。また、細かなメンテナンスは必要はありません。
家族で趣味を楽しむ場所にするなど、ウッドデッキ付きカーポートを設置すれば、自由な発想で豊かな暮らしを満喫できます。
2-3.デメリット①ウッドデッキの設置費用が高額になる
ウッドデッキ付きカーポートを設置する場合、庭に設置する一般的なウッドデッキと違いウッドデッキを柱で支える必要があるため、より高い耐久性が求められます。そのため、ウッドデッキ付きカーポートの設置費用は高額になるケースが多いことがデメリットです。
ただし、ウッドデッキ付きカーポートの価格は、使用する素材によって変動します。安全性や耐久性を重視する場合は人工木がおすすめですが、木のぬくもりが感じられるデザイン性を取る場合は天然木を選ぶとよいでしょう。ウッドデッキ付きカーポートにどの素材を使用するにせよ、素材の特性や価格を踏まえて納得できるものを選ぶことが大切です。
また、所有する車の台数によっても、ウッドデッキ付きカーポートの設置費用は大きく異なります。車1台分の費用相場は約120万円から、車2台分の費用相場は約200万円からとなります。
2-4.デメリット②住宅側の改築が必要な場合がある
ウッドデッキ付きカーポートを住宅の完成後に設置するケースでは、住宅の改築を行うことで特に費用が割高になることがあります。高額な費用となる理由は、2階にウッドデッキ付きカーポートを設置するにあたり出入りする窓がないと、掃き出し窓を新たに設置する必要があるためです。
ただし、住宅の構造によっては窓の増設自体が難しいこともあります。その場合は車から降りてすぐ2階に上がれるよう、カーポートに階段を取り付けるといった工夫をするとよいでしょう。
また、敷地の形状や周辺環境によりウッドデッキ付きカーポートを設置する際に必要な工事は変わってきます。
ウッドデッキ付きカーポートの設置費用を把握したいときは、施工会社に見積もりを出してもらいましょう。
3.ウッドデッキ付きカーポートを設置する際の注意点
ウッドデッキ付きカーポートのデメリットである設置費用や工事の問題をクリアでき、いざ設置することとなった場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
ここからは、ウッドデッキ付きカーポートの設置工事における注意点を2点紹介します。設置工事に含めるべき内容もあるため、施工会社に依頼する際は留意してください。
3-1.排水機能をしっかりと確認する
ウッドデッキ付きカーポートによる愛車を雨風から守るというメリットは、ウッドデッキの排水機能が十分でないと発揮されません。カーポートには車以外の物を置く場合やウッドデッキでガーデニングを楽しむ場合も、大切な物が濡れないように排水機能を確保する必要があります。
そのため、ウッドデッキから流れる水でカーポートが濡れることのないように、十分な排水機能があるかどうかを確認しましょう。
3-2.落下防止のために柵の高さを十分に確保する
ウッドデッキ付きカーポートは、住宅の高い位置に設置することがほとんどです。ウッドデッキの柵が乗り越えられるほど低いと、落下事故につながりかねません。2階部分にウッドデッキ付きカーポート施工する場合は、なおさら落下防止への配慮が重要となります。
必要となる柵の高さは、ウッドデッキ付きカーポートの使用用途や家族構成によって変わります。小さな子どもがいる場合は、子どもが誤って転落しないようにある程度の高さを設けなければなりません。そのため、ウッドデッキの柵の高さは十分に確保しましょう。
ウッドデッキ付きカーポートはあいた空間を有効活用しつつ、様々な利用方法を通して豊かな暮らしをもたらしてくれます。しかし、設置費用が高額になったり機能性が不十分になったりする場合もあるため、工事の依頼前に設置費用や施工内容をよく確認しましょう。
まとめ
カーポートの上にウッドデッキを設置することで、屋根としての機能を果たしながら庭やリビングの延長として空間を有効活用できる点が、ウッドデッキ付きカーポートの魅力です。ウッドデッキ付きカーポートが車1台分のスペースでも、物干し場やアウトドアリビングなど、様々な用途に活用できます。
しかし、「設置費用が高額になる」「住宅の改築加工事が必要になる場合がある」など、ウッドデッキ付きカーポートの設置にはデメリットもあります。また、工事の際は排水機能や落下防止への配慮も必要です。
ウッドデッキ付きカーポートの設置工事を検討する際は、ぜひ当記事の内容を参考にしてください。
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