ウッドデッキの選び方で重要なのは?素材から業者への依頼方法まで

ウッドデッキの選び方で重要なのは?素材から業者への依頼方法まで

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アウトドアリビングを楽しむことができるウッドデッキは、施工する上でいくつかの選び方があります。見た目を重視するのか、耐久性に重きを置くべきか、ウッドデッキ導入を考えている方は、さまざまな選び方を検討しているのではないでしょうか。

この記事では、ウッドデッキの選び方で重要なポイントについて、分かりやすく解説します。導入後のメンテナンスや施工業者の選び方も紹介するため、ウッドデッキの選び方で迷っている方はぜひ参考にしてください。

 

1.ウッドデッキは素材の選び方が大切!

ウッドデッキを選ぶとき、デザイン性や色だけで選ぶ方が多くいます。しかし、ウッドデッキは屋外に設置して長期間利用するものであるため、実用性を考えて選ばなくてはなりません。ウッドデッキの選び方で大切なポイントは、「ウッドデッキの素材」です。

ウッドデッキの素材を選ぶときは、以下の4項目を重視して決めましょう。

①価格
ウッドデッキの価格は、素材となるウッドデッキ材の違いによって大きな差が出ます。もちろん、上質な木材を使用すると価格も高くなりますが、価格差が生じる理由は品質差だけではありません。

硬度が高い木材を素材にする場合、切断・研磨・切削といった加工が難しくなるため、価格が高くなります。逆に、やわらかい木材は加工しやすく、材料費は安価であることが特徴です。

価格を考えるときは、施工するウッドデッキの広さも考えてください。ウッドデッキが広くなるほど、素材となるウッドデッキ材の量が多くなり、施工費用も高くなります。

②メンテナンスの有無
ウッドデッキは屋外に設置するため、時間とともにキズや汚れが目立ち、腐食が起こる可能性もあります。設置したウッドデッキを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必要です。

ウッドデッキのメンテナンスは、汚れの除去・キズの補修・防腐剤の塗装があります。メンテナンスが必要となる頻度は素材によって異なるため、メンテナンス性の差はウッドデッキ選びで重要なポイントです。

③耐久性
ウッドデッキの耐久性は、主に素材となるウッドデッキ材の硬さで決まります。硬いウッドデッキ材であるほど表面が傷みにくく、長く使い続けることが可能です。やわらかいウッドデッキは耐久性が低くなり、設置後数年で床板張り替えが必要となります。

④安全性
ウッドデッキは大切な家族の生活空間となるため、安全性には気を配りたいところです。ウッドデッキの安全性は、表面にひび割れやささくれが発生しない、腐食による劣化が起こりにくいことがポイントです。素足で歩いても大丈夫な素材を選んでください。

 

2.ウッドデッキ材の種類

「ウッドデッキの素材」といっても、板状の木材にどのような違いがあるのか、と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
ウッドデッキ材を大別すると、天然木と樹脂・人工木の2つがあり、さらに木の材質や原材料の種類によって細かく分類されています。種類ごとの違いを把握して、ウッドデッキ選びに活用しましょう。

 

2-1.ナチュラルな風合いが楽しめる天然木

木材をそのまま使用した天然木は、ナチュラルな風合いを楽しめる素材です。ウッドデッキ材として使用すると、木のぬくもりと美しさのある床面をつくり出せます。夏場に太陽光を浴びても、表面が熱くなりにくい点も魅力です。

ただし、木材そのものが持つクセを残しているため、反りやささくれが出ることもあります。

ウッドデッキに使用される天然木は、大きく分けてハードウッド・ソフトウッド・防腐注入木材の3種類です。それぞれの特徴について、ここでは解説します。

①ハードウッド
ハードウッドとは、広葉樹から作られた木材です。密度が高いため硬度が高く、優れた耐久性を持っています。広葉樹の成長スピードは遅いため供給が安定しづらく、高級木材に位置付けられている点が特徴です。硬さにより加工が難しく、一般的にはDIYに向きません。

ウッドデッキで使用されるハードウッドは、次の5種類が一般的です。

ハードウッドの種類 特徴
サイプレス
  • 比較的加工しやすい
  • DIY初心者でも扱いやすい
  • コストパフォーマンスに優れている
イタウパ
  • 強度が高く、折れにくい
  • 丈夫なため、こまかなメンテナンスが不要
  • インテリア性が高い
ウリン
  • ハードウッドの中でも耐久性がとても高い
  • 腐食に強い
  • 木肌が美しい
セランガンバツ
  • 強度が高い
  • ハードウッドの中では価格が安い
  • 供給量が安定している
イペ
  • 防虫性に優れている
  • 経年劣化が少ない
  • 風合いの変化を楽しめる

②ソフトウッド
ソフトウッドは、針葉樹から作られた木材です。密度が低く軽量で、加工性に優れています。針葉樹は成長スピードが早いことにより、ウッドデッキにした場合はハードウッドほどコストがかかりません。半面で、耐久性はハードウッドより低く、定期的なメンテナンスが必要です。

ウッドデッキでは、2種類のソフトウッドが主に使われています。

ソフトウッドの種類 特徴
レッドシダー
  • 防腐性と防虫性が高い
  • 独特な甘い香りを持つ
  • 木目が均一に通っているため加工しやすい
ベルダデッキ
  • 防腐性が高い
  • ひび割れやささくれが少ない
  • 自然に溶け込む優しい色合い

③防腐注入木材
防腐注入木材とは、杉材やヒノキ材の芯まで防腐剤を浸み込ませた、耐久性の高い木材です。
杉・ヒノキのような針葉樹から作られたソフトウッドは耐久性の低さが問題でしたが、防腐剤をしみ込ませることで、安定性に優れた高耐久の木材として使うことができます。木材としての柔らかさを保っているため、ハードウッドに比べて加工は容易です。

防腐注入木材を選ぶときは、しっかり芯まで防腐剤が注入されている製品を使用してください。表面に防腐剤を塗布しただけの防腐木材は、高い耐久性を持っていません。使用されている防腐剤についても、政府から認証を受けたものが使用されているか確認しましょう。

 

2-2.お手入れしやすく長く使える樹脂・人工木

樹脂・人工木とは、天然木材に似せて作られた素材です。製品によっては、色合い・質感・表面の木目までしっかりと再現しているものも存在します。そのため、ウッドデッキとして使用しても、天然木と比べて見劣りしません。人工木のメリット・デメリットは次の通りです。

メリット デメリット
  • 経年劣化しにくく、耐久性と耐候性が高い
  • メンテナンスの必要がほとんどない
  • ささくれが起こらない
  • 軽量で加工しやすい
  • カラー展開が豊富
  • 価格が安い
  • 天然木のように経年による変化を楽しめない
  • 高級感がない
  • 日光に長時間当たると床板が熱くなる(彩木は木と同じくらいしか熱くなりません。)
  • 施工初期に伸縮が起こる(彩木は伸縮を抑えています。)

樹脂・人工木は、工業的に製造される素材であるため、メーカーによって製品の特色が異なります。そして、原材料に何を使用しているかという点が、樹脂・人工木のウッドデッキを選ぶときのポイントです。

樹脂・人工木の製品は、使用する原材料によって3タイプに分けられます。

  • ①木粉と樹脂素材を原材料とした製品
  • ②樹脂素材を原材料とした製品
  • ③木粉・樹脂素材以外の原材料も使用している製品

①と②の違いである、原材料に木粉を使用しているかどうかは、製品の性質に大きく影響します。基本的に、原材料における木粉の量が多いほど、木の質感が強い製品です。ただし、木粉の量が増えると吸水しやすくなるため、耐久性は落ちてしまいます。

③は、木粉や樹脂以外の原材料も使用することで、素材強度や質感を高めた製品です。ウッドデッキ材である「彩木」は、このカテゴリーに該当します。

彩木の特徴
彩木は、天然木のような質感と高い耐久性を持っている、樹脂・人工木のウッドデッキ材です。構造としては、四角い筒状のアルミニウムが芯材となり、周りをウレタン樹脂で覆って板材に成型しています。硬度のあるアルミニウムが支えとなるため、複数人がウッドデッキに立っても変形・きしみが起こりません。

ウレタン樹脂は、断熱材としても使用されている、熱伝導率の低い材質です。彩木のウッドデッキは直射日光に長時間当たったとしても、一般的な樹脂・人工木材のように熱くなりすぎず、天然木と同じように素足で歩くことができます。

木粉を使用していないと木の質感を感じられないのでは、と疑問に感じる方もいるでしょう。しかし、彩木のウレタン樹脂表面は、本物の天然木から切り出した木目が型取りされています。職人がワイピング塗装で色むらを演出しているため、ウッドデッキに並べると天然木のような豊かな表情を楽しめる仕上がりです。

 

3.ウッドデッキのサイズの選び方

ウッドデッキの選び方を間違わないためには、設置目的を考えることが重要です。設置目的を明確にしておかなければ、設置後に「小さくて使いにくい」というような後悔が生まれてしまいます。

ウッドデッキを購入する前に、使用用途に沿ったサイズ感を把握しておきましょう。具体的に必要となる完成サイズの目安について、使用シーン別に紹介します。

洗濯物を干したい
ウッドデッキは洗濯物を干すために適したスペースです。床面が板であるため、洗濯カゴを汚さずに置くことができて、洗濯物を落としたとしても土汚れがつきません。リビングとウッドデッキを行き来するときは履物を履き替える必要がないため、楽に洗濯物を干せます。

大人2人・子ども2人の4人家族であれば、物干し竿の長さは3~4mもあれば十分です。物干し竿の長さに、物干し台のサイズと人が動き回れる広さを考慮すると、次のサイズが適切となります。

  • 間口4.5m×出幅2m

子どもが遊べるスペースがほしい
ウッドデッキは子どもが遊べるスペースとして使いたい、と考える方は少なくありません。ウッドデッキに設置する遊具で人気の子ども用ビニールプールは、直径1mの大きさが一般的です。プール周りには、子どもや大人が歩く幅も必要となります。

また、子どもがウッドデッキから転落しないように、転落対策も必須です。広さを十分取るか、周囲にフェンス設置を検討しましょう。フェンス付きウッドデッキの理想的なサイズは次の通りです。

  • フェンス付き:間口2.7m×出幅2.1m

ゆっくりお茶がしたい
ウッドデッキから庭を眺めながらゆっくりお茶がしたい場合は、テーブルセットを設置するスペースが必要です。一例として、ガーデンテーブル1脚にガーデンチェア2脚を設置する場合、約2.5m×1mの空間に収まります。

しかし、テーブル周りにゆとりを持たせたり、椅子を増やしたりすることを考えると、もっとスペースに余裕がほしいところです。ティータイムにくつろぐための場所としては、次のサイズが適しています。

  • 間口3.6m×出幅1.5m

BBQを楽しみたい
アウトドアリビングのためのウッドデッキであることから、家族や友人とBBQを楽しみたいと考える方は多いのではないでしょうか。4人家族が友人家族を呼んで、計8人でBBQを楽しむ場合に必要なサイズを考えましょう。

8人でのBBQであれば、BBQコンロ1台、机2組、椅子2~4脚程度は必要です。これだけで約2m×2mの広さを必要とします。さらに8人が動き回れるスペースを含めると、必要となるウッドデッキのサイズは次の通りです。

  • 間口4.5m×出幅3m

 

4.ウッドデッキを維持するメンテナンス方法

ウッドデッキを設置した後は、良好な状態のまま維持するためにメンテナンスが必要となります。メンテナンスの種類は、「日常的に行うもの」から「年に数回行うもの」までさまざまです。必要となるメンテナンス方法と、放置すべきではない理由について解説します。

①砂ぼこりを払う
ウッドデッキは屋外に設置するため、砂ぼこりが付着してしまいます。ウッドデッキを清潔に使い続けるために、普段からほうきで砂ぼこりを払ってください。

ウッドデッキが砂ぼこりを被ったままであると、木材の乾燥が早くなり、ひび割れを起こしやすくなります。また、砂ぼこりには木材腐朽菌が含まれており、放置するとウッドデッキの腐食を早めるため注意しましょう。

②ささくれやトゲを削る
天然木で作られているウッドデッキは、経年劣化により表面にささくれやトゲが生じてしまいます。ささくれやトゲを取り除くためには、サンドペーパーで削る方法が簡単です。目の粗いペーパーで主だった箇所を削り、目の細かいペーパーで仕上げると、デッキ表面をなめらかにできます。

ささくれやトゲは、踏むと怪我をするため危険です。裸足で動き回るお子さんが怪我しないように、定期的にささくれやトゲを取り除いてください。

③ソフトウッドには塗装・ハードウッドには高圧洗浄機を利用する
天然木のウッドデッキは、ソフトウッドもハードウッドも定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると木材の腐食や退色が早く進んでしまいます。

素材がソフトウッドであれば、1~2年に1回の頻度で、木材保護塗装を行ってください。防腐処理のための保護塗料は、通気性・撥水効果のあるオイルステインが一般的です。

ハードウッドは基本的に保護塗装を必要としませんが、1年に2~3回の頻度で表面の汚れを徹底的に落としましょう。高圧洗浄機を利用すると、簡単に汚れ・カビ・コケが落とせます。

 

5.ウッドデッキの施工業者選びの注意点

適切な素材を選んだとしても、施工業者の技術が不十分であれば、実用性の低いウッドデッキとなってしまいます。施工から数年経過して後悔しないように、施工業者選びは時間をかけて行いましょう。

ここでは、ウッドデッキ施工業者の選び方における注意点について、3つ紹介します。

 

5-1.10年以上の保証期間が設けられているか

施工業者に相談するときは、必ず保証期間について尋ねてください。ウッドデッキの専門業者であれば、10年以上の保証期間(構造上)が設けられています。

ウッドデッキは正しい方法で施工して、適切にメンテナンスすれば、10年以上利用することは難しくありません。専門業者の保証期間が10年以上にわたる理由は、使用した素材と工法に自信があるためです。

保証期間が10年未満の施工業者は、自社の技術に不安を感じている可能性があります。どれだけ魅力的なデザインのウッドデッキであっても、保証期間の短い会社は選ぶべきではありません。

 

5-2.施工担当者はウッドデッキ専門の職人が行うか

ウッドデッキ専門業者に依頼すると、必ずウッドデッキ専門の職人が施工担当者となります。しかし、不動産業者や外構工事業者に依頼した場合、ウッドデッキに詳しくない職人が担当するケースも少なくありません。

ウッドデッキ専門ではない職人は、ウッドデッキ用の木材について知識や施工の経験が、不足している可能性があります。そのため、木材の寸法を間違えて割れ・反りが大きく出る、接合部に水が溜まるといった問題が発生することもゼロではありません。

ウッドデッキは屋外に設置するものであるため、専門の知識・経験が必要となります。施工業者選びでは、施工担当者がウッドデッキ専門の職人であるかについて、必ず確認しましょう。

 

5-3.構造計算をしたのち作っているか

ウッドデッキのサイズ・形状は、施工する住宅ごとに異なります。そのため床板だけではなく、根太材・束柱・束石などの部材は、完成形のデザインや必要となる強度に合わせて、1件ごとに構造計算しなければなりません。しかし、施工業者の中には構造計算を行わず、規定モデルをそのまま流用しているケースも見られます。

構造計算が行われずにウッドデッキが施工されると、強度不足となる可能性があるため注意が必要です。長持ちするウッドデッキを自宅に設置するために、構造計算を行っている施工業者を選びましょう。

 

まとめ

ウッドデッキの選び方で重要なポイントは、使用する素材の種類です。ウッドデッキ材には、ハードウッド・ソフトウッドなどの「天然木」と彩木などに代表される「樹脂・人工木」があります。ウッドデッキの素材選びでは、耐久性が高くメンテナンスが簡単な樹脂・人工木がおすすめです。

さらに、ウッドデッキを長期的に使い続けるためには、素材選びだけではなく業者の選び方にも注意してください。

設置する目的・用途に応じた素材選びと適切な業者選びを行い、何年も使い続けられるウッドデッキを自宅に設置しましょう。

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