2階にウッドデッキは設置できる?メリットや注意すべき建ぺい率について解説

2階にウッドデッキは設置できる?メリットや注意すべき建ぺい率について解説

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「庭がほしい」「屋外で過ごせる空間があれば……」といった希望があっても、敷地の広さや建物の配置次第で、1階にウッドデッキを設けられないケースもあります。そんなときに選択肢となるのが2階へのウッドデッキ設置です。

 

2階にデッキを設ければ、景色を楽しめる“屋外リビング”や洗濯スペース、ちょっとしたガーデニング空間として活用することも可能です。ただし、2階だからこそ気をつけるべきポイントがあり、特に建ぺい率・容積率といった建築のルールに関わる場面に注意が必要です。

 

この記事では、「2階デッキのメリット・デメリット」「法律上の注意点」「設置のコツ」「使われる素材」 をやさしく解説します。

 

1. 2階にウッドデッキは作れる?そのメリット・デメリット

 

2階ウッドデッキは、庭がなくても屋外空間を確保でき、眺めやプライベート性も向上します。ただし、日当たりや排水、建ぺい率・容積率などの法的制限もあるため、設計前に注意点を確認することが大切です。

 

1-1. 2階ウッドデッキのメリット

 

2階にウッドデッキを設ける最大のメリットは、地面の条件に左右されずに屋外空間を作れることです。

 

1階とは異なり、2階は地面の湿気や雑草の影響が少なく、風通しも良くなりやすいのが特徴です。そのため、腐食リスクが低く、デッキ材本来の見た目や機能を保ちやすい環境となります。また、目線が高いため周囲からの視線が届きにくく、プライベート感のあるスペースになるのも大きな魅力です。

 

ウッドデッキを2階に設けると、以下のような使い道が広がります。

 

  • 外からの視線を避けた“セカンドリビング”
  • 洗濯物干しスペース
  • 狭小地でも屋外空間を設ける手段
  • 2階リビングとつなげて開放的な間取りをつくる

 

「庭がなくても屋外スペースがほしい」「部屋とつながる明るいスペースを作りたい」という方にとって、2階ウッドデッキは大きなメリットがあります。

 

1-2. 2階ウッドデッキのデメリット

 

メリットが多い一方で、2階に設置するからこその注意点もあります。

 

最も気をつけたいのが1階の採光への影響です。特に南側に大きく張り出すデッキを設置すると、1階の窓が陰になる可能性があります。また、2階デッキは雨水が直接当たるため、排水ルートの設計が不可欠です。水が適切に流れないと、腐食や雨漏りの原因になります。

 

設計段階で、以下のポイントを考慮しておくとよいでしょう。

 

  • 排水口の位置や床の勾配の調整が必要
  • デッキが大型になるほど、下階の日当たりに影響が出る
  • 屋根や囲いを設けると建ぺい率・容積率に影響する可能性あり

 

「日当たり」と「排水」は2階ウッドデッキで必ずチェックすべきポイント。設置前に周囲への影響と構造をしっかり検討することが重要です。

 

2. 2階ウッドデッキでは「建ぺい率」「容積率」に注意!

 

2階にウッドデッキを設置する場合、意外と見落としがちなのが建ぺい率・容積率への影響です。これらは「土地に対して、どれだけ建物を建てて良いか」を示す法的なルールで、ウッドデッキが“建築面積”や“延床面積”に含まれるかどうかで数値が変わります。特に2階デッキは構造によって扱いが変わるため、設計段階での確認が必須です。

 

2-1. 2階ウッドデッキの建ぺい率について

 

建ぺい率とは、敷地に対して建物がどれだけの面積を占めてよいかを示す指標で、「建築面積 ÷ 敷地面積 ×100」で算出されます。

都市部では高め、郊外では低めに設定されることが一般的です。この上限を超えて建物を建てることはできず、違反すると建築許可が下りません。

 

ウッドデッキが“建築面積”に含まれるかどうかで、建ぺい率が左右されます。

2階ウッドデッキが建築面積として扱われるかどうかは、以下のような分け方ができます。

 

○建築面積に含まれるケース

  • 屋根が付いている
  • 三方向以上が壁や囲いで囲われている
  • 1m以上張り出したバルコニー状の構造
  • デッキの柱が建物と一体構造になっている

 

○建築面積に含まれないケース

  • 出幅が1m以内
  • 屋根がない
  • 囲いが最小限で“屋外”と判断される
  • 下階に柱や壁がなく、独立構造になっている
  • 床面がすのこ状になっている

 

ただし近年は、すのこ状の床でも面積に含める自治体が増えており、判断基準は市区町村で異なります。

 

建ぺい率の許容範囲を超えるとウッドデッキ自体が設置不可になるため、設計前の確認が必須です。

 

2-2. 2階ウッドデッキの容積率について

 

容積率とは、敷地に対してどれだけの“延べ床面積”を持てるかを示す割合です。

「延べ床面積 ÷ 敷地面積 ×100」で求められ、たとえば延べ床面積が100㎡で敷地100㎡なら容積率は100%となります。容積率は用途地域ごとに決まっており、上限を超える建物は建てられません。

 

多くのケースで、デッキは“延べ床面積”に含まれないケースが一般的です。ただし屋根や囲いがあると“部屋の一部”とみなされるためデッキが延べ床面積に含まれ、容積率に計上されます。

 

2階ウッドデッキが延べ床面積に含まれるかどうかは、以下のような分け方ができます。

 

○延べ床面積に含まれるケース

  • 屋根があり、完全に雨風をしのげる
  • 三方を壁で囲まれている
  • 室内と同等に使用できる構造と判断される

 

○延べ床面積に含まれないケース

  • 開放的なバルコニー・デッキ構造
  • 手すりなど最低限の囲いのみ
  • 屋根がない状態

 

容積率は建ぺい率より影響が出にくいですが、屋根付きのウッドデッキを考えている場合には注意が必要です。自治体ごとに基準が異なるため、必ず事前に確認しましょう。

 

3. 2階ウッドデッキ設置で意識したいポイント

 

2階ウッドデッキを設置する際は、用途・目的を明確にしたうえで、排水設備の確保、慎重な素材選びが重要です。雨や風の影響にも強く、長く快適に使えるデッキを作れます。

 

3-1. 用途・目的を明確にする

 

まず最初に決めるべきなのは「ウッドデッキを何に使うか」という目的です。ここを明確にしておくと、後の設計がスムーズに進みます。

 

用途によって、必要な広さや素材、求められる強度が大きく変わるためです。

 

  • セカンドリビングとして使う
     → ゆったり過ごせる広さや十分な耐荷重、心地よい質感の床材が重要
  • 洗濯物干しとして使う
     → 最小限の広さでも十分だが、排水や風通しの確保がポイント
  • ガーデニングを楽しむスペース
     → 日当たりの良さや防水性の高さが必須

 

目的が曖昧なまま設置すると「思ったより狭い」「使いづらい」「メンテナンスが大変」といった後悔につながります。まずは“このデッキで何をしたいのか”を具体的にイメージし、その目的に合った設計を考えることが成功の第一歩です。

 

3-2. 排水設備の確保

 

2階ウッドデッキでは「雨水をどう流すか」をあらかじめ設計しておくことが、とても重要です。

 

地面とは異なり、雨水が流れにくい構造になりやすく、適切な排水が確保できないと素材の劣化や建物への影響が生じるためです。

 

以下が排水のポイントになります。

 

  • 床面に適切な勾配をつけて水が自然に流れるようにする
  • 排水口の位置を明確に決めて詰まりが起きないようにする
  • 外壁の汚れや劣化防止のため、雨水が外壁に伝わらない構造にする
  • 下階に水が漏れないよう、防水シートや水切り金具などの対策をしておく

 

排水計画が不十分だと「雨が降るたびに不安」「デッキがすぐ傷む」といったトラブルにつながります。長く安全に使うためにも、事前の排水設計は必ず行いましょう。

 

3-3. メリット・デメリットを知って素材を選ぶ

 

2階ウッドデッキは日差しや雨の影響を受けやすいため、素材選びが快適さと耐久性を大きく左右します。

 

素材ごとに性能・見た目・メンテナンス性が異なり、その違いを理解して選ばないと「想像と違った」「手入れが大変」といった後悔につながるためです。

 

おおまかな素材の特徴とメリット・デメリットをまとめました。

 

○天然木材

  • 自然な質感と温かみが魅力で、リビングの延長として落ち着いた雰囲気をつくれる
  • 雨風にさらされるため定期的な塗装やメンテナンスが必須

 

○樹脂・人工木材

  • 腐食しにくく、ささくれも出ないので安全性が高く、手入れの手間を最小限にできる
  • 高耐候性の素材を選ぶことで色あせや劣化を抑えられる
  • 経年変化のような色や質感の変化は期待できないので、見た目がやや人工的

 

「手入れをラクにしたい」「自然な見た目を大切にしたい」など、優先したいポイントを整理し、素材ごとのメリット・デメリットを理解したうえで選ぶと、満足度の高いデッキづくりにつながります。

 

4. 2階ウッドデッキに使われる木材とは?

 

2階ウッドデッキに使われる木材は、天然木と樹脂・人工木材が主流です。天然木は温かみのある自然な質感が魅力。樹脂・人工木材は耐久性・メンテナンス性が高く、用途や好みに合わせて選ぶことができます。

 

4-1. 天然木材

 

天然木材は、ウッドデッキならではの“自然な温かみ”を楽しみたい人に適した素材です。

 

本物の木が持つ質感や香り、触れたときの柔らかさは人工素材では再現しづらく、経年変化によって味わいが増していきます。

 

また、天然木材は木目や色合いに個体差があり、世界に一つだけのデッキに仕上がるのも魅力です。日光に当たることで色が深まったり、雨にさらされることで質感が変わっていく“経年の表情”も楽しめます。

 

ただし、2階デッキでは紫外線・風雨を直接受けるため、天然木はどうしても劣化しやすくなり、注意が必要です。防腐処理や塗装を適切に施さないと、腐食・割れ・カビなどのリスクが高まります。

 

こうしたメンテナンスは手間ではありますが、“手をかけながら育てていく楽しみ”を味わえるのも天然木ならではです。手触りや風合いを重視し、自然素材の魅力をじっくり楽しみたい方に最適な素材と言えます。

 

4-2. 人工木材

 

人工木材は、ウッドデッキの手入れの手間を少なくしながら長く使いたい人に最適な素材です。

 

水や紫外線に強く、反り・割れ・腐食が起こりにくいため、天然木と比べて劣化しにくく、メンテナンス頻度を大幅に減らすことができます。

 

樹脂・人工木材は耐水性・耐候性に優れており、雨風や直射日光にさらされる2階デッキとの相性がとても良い素材です。腐食やささくれが発生しにくいので、お子様やペットがいても安心して利用できます。

 

また、定期的な塗装が不要で、普段のお手入れも簡単に済むのも魅力です。見た目は天然木に比べるとやや人工的に感じる場合もありますが、最近は質感の再現性が高い製品も増えています。

 

「見た目よりも実用性を重視したい」「忙しいので手入れは最小限にしたい」という方には、樹脂・人工木材がピッタリです。

 

5. ウッドデッキ用木材は彩木で

 

ウッドデッキの素材選びで悩む方には、耐久性と美しさを兼ね備えた「彩木(あやぎ)」シリーズがおすすめです。

 

彩木は樹脂と鉱物を独自配合した人工木材で、天然木のリアルな質感を持ちながら、腐食しにくく、メンテナンスが簡単です。水や紫外線に強く、反りや割れが起きにくいため、2階デッキのような過酷な環境でも高い耐久性を発揮します。さらに、ささくれが出ず安全性が高く、手触りや見た目も天然木に近い仕上がりです。

 

彩木をウッドデッキに取り入れるメリットをまとめました。

 

  • アルミ押出形材と硬質低発泡ウレタン樹脂を使用し、強度を確保
  • 断熱材の約10倍の密度があり、伸びや歪みを抑えられる設計
  • 天然木の木目を再現した仕上げで、17色のカラーバリエーションから選べる
  • 新塗装「MINOコート(MIC)」は塗り直し不要で色落ちしにくい耐候性

 

彩木を選ぶことで、見た目の美しさと長期耐久性、手入れの手軽さを同時に手に入れられます。天然木の風合いを楽しみながら、2階デッキでも安心して使える理想的な素材です。

 

より詳しい特徴や製品ラインナップはこちら:

人工木材「彩木」 目指したのは本物の木目とさわりごこち

ウッドデッキ ラインアップ | エクステリアのMINO

 

まとめ

 

2階ウッドデッキは、地面の環境に左右されずに快適な屋外空間をつくれる便利な選択肢です。一方で、日当たりや排水、建ぺい率・容積率などの法的なポイントもあるため、設置前には「用途」「排水」「素材選び」をしっかり検討することが成功の鍵です。

 

耐久性やメンテナンス性の高い素材、たとえば彩木のような高機能素材を活用すれば、安心して長く使えるデッキを実現できます。設置にあたって不安や疑問がある方は、まずはお気軽にご相談ください。

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