秋のウッドデッキや庭を飾る花(その02)
リビングテーブルに一輪の花を置くだけで、部屋のカラーを大きく変えてくれるのと同じように、ウッドデッキや庭に鉢植えや庭植えなどで草花を取り入れると、空間に対する印象が随分と変化します。植物は育て始めると愛着も沸きますし、外に出る機会も自然と増えるでしょう。手間は多少かかりますが、慣れと少しの知識で簡単に育てられる草花もあります。今回も前回に引き続き、秋のウッドデッキや庭を飾るのにお勧めの草花を紹介していきます。
春の桜に秋の「菊」
菊は国内では観賞用の和花として古くから愛されており、春の桜に対して秋を代表する花として栽培と植栽が盛んになりました。特に、鎌倉時代に後鳥羽上皇が菊の花を好み、「菊紋」を皇室の家紋とした頃から、その地位は確立されるようになったそうです。現在の品種群は大きく分けて、国内で育種された和菊と、西ヨーロッパで品種改良されてきた洋菊があります。花のサイズによって大菊や小菊などと呼ばれる品種もあり、さまざまな花色があるので、どれを植えるかを考えるのも楽しい時間でしょう。全般的に鉢植えでも庭植えでも良く育ちます。水やりもそれほど回数は必要なく、夏は朝夕の2回、冬は週に1回ほどで大丈夫です。
昭和の名曲でも知られる「コスモス」
コスモスは「秋桜」と漢字で書かれるように、秋を代表する花の一つとして知られます。和花のように思われますが、実は明治時代に渡来したメキシコを原産地とする外来種です、育てやすいことから国内に広まりました。「秋桜」と当て字が使われるようになったのは昭和50年代に大ヒットした山口百恵さんの歌謡曲からといわれます。
育てる場所は日なたを選びましょう。大きく育ち根が張るので、大きなプランターか庭植えがお勧めです。開花時期は初夏から11月。花を愛でる期間が長いのも人気のポイントです。台風などの強風対策に丈の高い品種は支柱で転倒防止をするとよいでしょう。
育てやすく公園でもよく見る「サルビア」
サルビアは900種以上と品種が豊富で、初夏から秋まで長く咲くことから、鮮やかに庭を飾る花として人気があります。公園や街路などの公共の場でもよく用いられており、地方自治体の花に指定している地方自治体も数多く存在します。
育てるのは日当たりの良い場所で。水やりは土の表面を見て乾いたらたっぷりと与えましょう。水切れを起こすと下の葉っぱから落ちてしまうことがあります。サルビアには何年も楽しめる品種もありますが、暑さに強い一方、寒さには弱い性質なので、越冬させるには寒さ対策に注意しましょう。
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